あなたは河川には管理上、区別があるって知っていますか?
洪水や高潮などの災害の発生防止などが適正に行われるように河川法というのが定められています。
いざという時にとても大切なことです。
今回はそこで聞いたことはあってもあまり知らない一級河川と二級河川の違いについて見ていきましょう。
河川法とは
河川法は河川の適正な利用、管理などについて規定する法律で、1896年に制定されました。
区分としては三つの水系に分けられており、一級水系、二級水系、単独水系に区分されます。
そして一級水系とは国土保全上又は国民経済上特に重要な水系で政令で指定したものを指していい、二級水系は一級水系以外の水系で公共の利害に重要な関係があるものを言います。
最後に単独水系は一級水系、二級水系以外の水系のことを指します。
そして一級水系の中に一級河川が、二級水系の中に二級河川が、また単独水系の中には準用河川が属しています。
準用河川は一級および二級河川以外の河川のことで市町村長が指定したものを指しまずが、法令上では一級河川や二級河川と同じ扱いになる部分もあります。
そして最後に普通河川というのも知っておきたい言葉です。
これは一級河川、二級河川および準用河川以外の河川のことで、市町村が条例などで必要な場合に河川範囲を独自に指定して管理をしています。
河川法の適用、準用を受けません。
ちなみに河川法では河川名を一貫して表示することで混乱を避けたり、河川生態系や植生などの保護育成にも重点が置かれています。
単に河川を区分するのではなくいろんな目的を果たしていると言えるでしょう。
一級河川とは
まず一級河川は国土交通大臣が指定した河川を指して言います。
だいたい1万4千くらいの数の一級河川があると言われています。
かなりの数ですよね。
代表的なところでは
石狩川
最上川
利根川
信濃川
天竜川
四万十川
小学校の教科書にも出てくる馴染み深い河ばかりですよね。
これを国が管理するとなるとかなり大変です。
流域面積が広く複数の都道府県にまたがる河川が比較的この河川水系にあたります。
ただし大きければ一級河川というわけではなく一部の地域などでは支流であっても管轄のない普通河川になることもあります。
二級河川とは
一級河川が国土交通大臣が管轄する河川であるのに対し二級の場合は都道府県が管轄する河川を指して言います。
ただ河川法により管理が必要であるとされ区間を指定されているという部分では一級河川と何ら変わりはありません。
ちなみに二級河川は7千くらいで数は一級河川より少なくなっています。
簡単に一級河川と二級河川の違いをまとめると?
全恋の説明を踏まえて違いをわかりやすくいうと一級河川は水害がかなり深刻になりやすく国単位での管理が必要で二級に関しては一級よりは被害は小さいことが予想されるために都道府県知事が管理を行うというのが大きな違いですね。
広さなどで決まりわけではなく専門的な目線から見て判断されます。
そしてこの指定は一度決めると変わらないというものではなく河川法にのっとった判断で指定のし直しが必要であればそれもありうるので覚えておきてください。
ちなみに国が管理する一級河川の場合には費用も国持ちとなります。
まとめ
いかがでしたか?
日本にはたくさんの法令がある中で河川法というもの自体聞いたことがなかった方も多かったかもしれません。
普段何気なく私たちの側にある河川もちゃんとした決まりなんかがあったんですね。
少しややこしいですが、これがあるおかげで災害時なんかもスムーズに対応できているのだと考えるととてもありがたいものですよね。
自分の家の近くに河川がある方は、この川はどこが管理しているのかということを知っておくと良いかもしれませんよ。
水の災害って本当に怖いもの。
出来るだけ被害を減らすためにも、自然のことについてもっと興味を持って知っていきたいですね。